1897(明治30)年、三田俊次郎が私財をなげうって創設した私立岩手病院と医学講習所、産婆看護婦養成所を源とする岩手医科大学。
創設者の「地域医療を守る」という強い理念の下、優秀な人材を輩出しながら120年余の歴史をつないできた。
反響を呼んだ岩手日報連載(2016年10月~17年3月)を加筆・再構成し、岩手の医療の礎を築いた大学の足取りを詳細にたどる労作。
体裁 :A5判上製本
総頁 :224
発行 :2017年4月
ISBN :978-4-87201-418-1
【主な内容】
■寄稿
「先人の思いを次代につなぐ」/小川彰氏
「地域医療への貢献と新たなる期待」/石川育成氏
■プロローグ 「誠」をたずねて
■第1章 志を立てる
ひもとかれた歴史/翻弄される地方と決意の船出/古里の貧困を憂う
■第2章 「学」の誕生
医学講習所の開設/理想を追って/無念の廃止から未来へ/人を残す/家族の支え
■第3章 動きだす学舎
岩手医専の設立/生みの苦しみ/無医町村を救え/俊次郎から定則へ/人間教育/戦争の記憶
■第4章 新時代の幕開け
大学昇格/へき地医療への挑戦/先駆けの志/組織の拡充・発展
■第5章 次代を拓く
医師確保/東日本大震災/矢巾移転―世紀の大事業
■エピローグ 志は世界へ
■岩手医科大学年史